静岡駅発、公共交通で里山の温泉を目指す旅!
静岡駅から電車とバスを乗り継いでいく、茶産地として有名な両河内(りょうごうち)。
静岡市周辺に住んでいても、訪れたことがない方が多いかもしれません。
今回はそんな秘境とも呼べそうな、里山エリアの温泉に入りに行くプランをご紹介します。
普通の旅行では物足りなくなった、マイカーなしの旅行をしたい方に、おススメです。
目次

〈今回巡るコース〉
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- 静岡駅
- 清水駅
- toki
- お茶のやまよ
- 安産石
- 清水西里温泉「やませみの湯」
- 鉄の遊び場(セイシンメタルプロ)
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電車とバスで静岡の里山エリアへ
東京駅から新幹線ひかり号に乗れば59分で静岡駅に到着する。そこで東海道線に乗り換えて、東に約10分、清水駅で下車してほしい。
清水駅前のバスロータリーから、1時間に1本発車している「但沼(ただぬま)車庫行き」バスに乗り、しばらく海沿いを行くと、途中から興津川(おきつがわ)を遡るように山へと向かう。
ぐんぐんと車窓が山間部の景色へと移り変わっていく。終点の但沼車庫で降りるときっと周囲をぐるりと見渡し、遠くまできた実感を味わえるはず。
しかし、まだ道半ば。ここからさらに山奥へ向かうのだけど、ここからの移動は、乗換案内サイトでは出てこない、地域の方々が運営する自主運行バス「ココバス」に乗るのだ。
乗車希望の1時間前までに電話しておくと、バス停にマイクロバスが来て乗せてもらえる。事前予約が必須になるので、できれば前日までに予約しておくと安心。
ココバス(両河内線自主運行バス)
乗車は現金のみの取り扱い(交通系IC等使用不可)。
両替の無いように、事前に100円玉を複数枚準備していきましょう。
TEL:054-396-3900 (NPO法人 清流の里 両河内 バス予約センター)
運休日:日曜日、祝日

ココバスで両河内へ!
但沼車庫のバス停で待つこと数分、ココバスが到着。運転手さんは両河内地区に昔から住む、シニア世代の方々が多い。
観光で来たこと、温泉に行きたいことを伝えると、「こんなところまでよくきたね~」と車内で会話が弾む。
ちなみに温泉の最寄りは「西里温泉」というバス停になるが、ココバスを乗り継ぐ必要がある。但沼から10分ほどで和田島(わだしま)集落に着き、そこの営業所でさらに一回り小さなサイズのココバスへと乗り換える。なお、帰りの便については、乗換のタイミングで営業所の方に相談しておこう。
乗換えて5分ほどで、西里温泉の看板が見えてきて、「西里温泉」バス停で降ろしてもらう。目の前にあるのが「清水西里温泉やませみの湯」だ。山の気温は静岡市街よりだいぶ寒く感じて、すぐにでも温泉に入りたくなるけど、一旦我慢。ここから歩いてすぐの場所に、素敵なカフェがあるようで、そこで先にランチをいただく。
両河内の景色を眺めながらカフェtokiさんへ
「西里温泉」バス停から、茶畑や大きな農家さんの家を眺めながら歩く。とても気持ちがいい。
山の茶畑と田んぼが並ぶ姿はなかなか静岡市の市街地では見られない。
茶畑の上に竹藪が迫っているけれど、おそらく数十年前まではそこも茶畑だったんだと思う。
平地の少ない山間部だけど、だからこそ朝夕の霧が日光をやわらげ、柔らかい山のお茶が育つらしい。
斜面の農業は、険しさと美味しさが表裏一体だ。
メインの通りから脇に美しいカーブで坂道が。そこに立ち並ぶ、時代が少しずつ異なる家並みがまたいい。
きょろきょろと目移りしながら歩いているうちに、あっという間に目的の建物が見えてきた。
バス停からまっすぐ歩くこと5分ほどで、カフェの駐車場の看板が見える。
さらにこのカーブをすぎると目の前に、tokiさんの建物だ。
tokiの美味しいドライカレーランチ
店内は明るくて温かみのある空間。カレーのいい香りが食欲をそそる。
ランチメニューをみて少し悩んだけど、やっぱりカレーだ。
ドライカレーとコーヒーのセットを注文。
人気のカフェなので、週末は遠くからドライブに来る方も多いらしく、満席が多いとのこと。
今日はすんなり入れて、貸し切り気分まで味わえたのはラッキーだった。
そしてとどいたカレーをさっそくいただく!
野菜の甘みと旨みをしっかり感じるカレーで、スパイシー加減もちょうどよく美味しい。
次は、温かい日のテラス席でもランチを食べてみたい。
toki
住所:静岡市清水区西里1349-2
TEL:054-340-7096 ※予約不可
営業時間:【木曜日・金曜日】10:00~17:00(LO.16:00)、【土日祝】9:00~18:00(LO.17:00)
休業日:月曜日・火曜日・水曜日

腹ごしらえの後は、山の茶園へ
両河内に行くなら、いつか一度お邪魔したいと思っていたお茶農家さんがいたので、今回せっかくの機会なのでお伺いした。
茶農家の山崎さんとカフェで合流したあと、さらに山の上にある茶畑を見せてもらうことに。
(*茶畑については一般公開をされていません)
先ほども触れたとおり、山間部で育つ両河内茶は美味しい山のお茶として知られている。
静岡茶市場の初取引では、35年以上連続で最高値の取引がされるぐらい、特別なお茶だ。
茶畑の気持ちいい空気を吸ったあと、里にもどり、山崎さんのお店「やまよ」さんへ。
ここは「やませみの湯」から興津川沿いに歩いて30分ほどのエリア。
天気がよければぜひ歩いてみてほしいし、もちろんココバスの利用も可能だ。その場合は、「河内」バス停でおりてすぐ。
お店ではお茶を淹れていただいた。
たっぷりの茶葉に少しだけのぬるめのお湯で抽出し飲むと、駆け抜ける爽やかな旨味で一気に目が覚める。
美味しい!と喜んでいたら、二煎、三煎もいただくことに。口当たりや味がどんどんと変わっていく。
家で飲んでいたお茶とは全く別の飲み物だ。
お土産にたくさん茶葉を買って、そろそろお待ちかねの温泉に向かおう。
お茶のやまよから温泉に向かう途中には、両河内の名物「安産石」。
高さ約19メートル、周囲約65メートルという、国内でも最大級を誇る大きさ。
これが山の上から転がり落ちてきた、という伝説が残る。
現在では、安産の守り神としても知られている巨石だ。
いよいよ温泉へ。清水西里温泉 やませみの湯
再び、「西里温泉」のバス停に戻る。広々とした駐車場の奥に、落ち着いた風情の温泉施設がある。
山奥にある温泉ときいてイメージするような野湯とは違い、休憩施設や売店・食堂が併設された温浴施設だ。
入口に入ってすぐ、靴を脱ぎ、券売機で入浴券と必要に応じてタオルのチケットを購入。受付に手渡して、すぐに入浴!
岩風呂と檜風呂があり、日によって男湯と女湯で入れ替わる。どちらも内湯は十分に広く、10人ほどが同時に体を洗える。
しっかりと肩まで内湯に浸かって温まったら、いよいよ露天風呂へ。静岡では珍しくみぞれが降るような寒い冬の夕暮れに訪れたので、寒暖差で湯面からは湯気が立ち込めていた。
もやもやの湯気をかきわけそっと湯に入ると、みかんが浮いていた。みかん風呂の日だったらしい。
爽やかな甘い柑橘の香り、熱すぎない湯加減、もやごしに見える灰色の空、吸い込む空気はひりつく冷たさ。最高だ。
温泉からあがり、自動販売機のフルーツ牛乳をいただく。帰りのココバスの時間まで少し休憩して、さぁ帰ろう。
清水西里温泉 やませみの湯
住所:静岡市清水区西里1449
TEL:054-343-1126
営業時間:平日 9:30〜18:00(最終受付 17:00)、土日祝 9:30〜19:30(最終受付 18:30)
休館日:毎週月曜、年末年始(最新の情報は公式サイトでご確認ください)

やませみの湯周辺では、溶接体験もできる!
今回は立ち寄れなかったが、なんと温泉の近くでは、溶接体験が可能!
建築鉄骨等の加工・改修などを行う、溶接のプロの会社「セイシンメタルプロ」さんが提供する体験だ。
目の前で火花が飛ぶシーンは圧巻で、「こんなこと職人以外がやってもいいんだ」と一生忘れられない思い出になるはず。
鉄の遊び場(セイシンメタルプロ)
住所:静岡市清水区河内80番地
TEL:054-396-3526
営業時間:午後開催(詳しくは直接お問い合わせください)
定休日:不定休(土日可能、事前予約)
※服装などに指定があります、事前確認をお願いします。

まとめ
静岡はまちと山の距離が近い。有名な観光地は海側に多いのだけど、オクシズと呼ばれるエリアにも魅力が多い。
普通の旅行に飽きてきた方には、ぜひとも山の静岡をおススメしたい。
ライター紹介:阪口せりな
関西出身、都内で働いたあと静岡で暮らしたくなり、引っ越してきました。(もう7年経ちました!)
最近は、静岡の柑橘栽培史や興津の郷土史を調べたり、少しマニアックな地域の産業や歴史を深堀りすることが趣味です。
そんな内容を絡めて、静岡のおもしろさや豊かさを発信していきたいと思います。


































