弥生時代の理想郷に潜入した。

弥生時代の理想郷に潜入した。

登呂遺跡

登呂博物館
登呂博物館

 オランダから来た青年を登呂遺跡に連れてきたことがある。登呂遺跡なんて知らないだろうと思っていたら、「知っています」といわれて驚いた。オランダの大学で学んだのだという。今はインターネットの時代だから、英語で「Toro Ruins」(登呂遺跡)と検索すると英語版ウィキペディアをはじめとする様々なウェブサイトに登呂遺跡の情報があふれている。1800年前の日本人がいったいどんな生活をしていたのか、世界中の人々が興味をもっているということなのだろう。

 広い敷地に再現された弥生時代の集落は、特別な仕掛けもなく至ってシンプルなものだが、それがかえって訪れる者をすっかりその気にさせてくれる。「その気」とはもちろん、タイムスリップしてこの理想郷の住人になることだ。

弥生時代の理想郷、登呂遺跡。学校の教科書にも載っていた有名な場所。

住居の遺構が見つかったのが戦時中。それから発掘が進み、戦後には国の特別史跡となる。敷地は広い。

タイムスリップ感あふれる弥生時代の農村風景。ここはきっと極楽のような場所だったのだろうと勝手に思いこむ。

さらに1800年前の暮らしにトリップするため、登呂博物館に足を踏み入れる。

本当に用意されていた貫頭衣(かんとうい)。やってきたタイムトラベラーに無料で貸してくれる。もちろん借りて着る。

すっかりその気な人たちがいた。何がみんなをそうさせるのか。

1800年前の食べ物。食事はこれしかありませんといわれても、案外大丈夫な気がしてきた。

マッチもライターもなくて、火打ち石でもない火起こし。ベテラン弥生人のおじさんが火の点け方を教えてくれる。

ちょっとだけなら住んでみたい。そんなことを考える自分がいた。

登呂遺跡に隣接している芹沢銈介美術館。建物は、建築家白井晟一の作品。風景に溶け込んで美しい。

芹沢銈介美術館は、展示品や中の部屋のムードも最高だ。ここも自分の家にしたくなる。

登呂遺跡の西側にある「登呂もちの家」で、本場のつきたて安倍川餅を食べる。命名したのは徳川家康公だという。きな粉の色が黄金色だから、当時金がたくさん採れた安倍川の名をつけたのだ。

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