グローナルナビゲーションをスキップして、本文へリンクします。

ここから本文です。

この浜に、天女が舞い降りた。

世界文化遺産「富士山」構成資産~三保松原~

 江戸時代までの静岡市「駿府」とは、「駿河国府中(するがのくにふちゅう)」の略。「スルガ」の語源は今もインドネシア語に残っていて、「極楽」を意味するという説がある。古代の人は、この地にこの世の極楽を見たのかもしれない。
 静岡市について知れば知るほど、今でもここは極楽だと実感する。その代表格となる三保松原(みほのまつばら)は、天然の良港、清水港を形成する三保半島の東側にあり、羽衣伝説の舞台としても名高い。古くは万葉の昔から、この地への憧れは和歌を生み、謡曲を生み、絵画を生んだ。

 現代人であっても、この松原に立つと誰もが「何か特別なもの」を感じるらしい。この地に立てば、天女が舞い降りたという伝説も、もしかすると事実だったのかもしれないと思えてくるのだ。
 三保松原は2013年に世界文化遺産「富士山」の構成資産として登録された。貴重なこの遺産を、いつまでも受け継いでいきたいものだ。

広重画 冨士三十六景駿河三保之松原(静岡市東海道広重美術館蔵)

フォトツアー

羽衣の松をご神体木とする御穂(みほ)神社。平安時代の書物にも記録が残る。三保松原観光バス駐車場にほど近い。
御穂神社の前から松原へと続く「神の道」。御穂神社の別宮、羽車神社から来臨する常世神の通り道で、樹齢二百年ほどという大きな松の並木が500mも続く。
羽衣伝説の地、三保松原。松原も海も美しくて感動。これなら伝説も事実だと思えてくる。
天女が舞い降りたという羽衣の松。また天女が羽衣を掛けてくれるのを待っているかのようだ。
日本と世界が憧れた伝説の風景は、芸術文化に実を結び世界遺産の一部となった。
毎年10月の羽衣まつりには、羽衣伝説の漁師に扮した人も登場する。
羽衣まつりには、この地を夢見て逝ったフランスの舞踏家エレーヌ夫人を顕彰し、薪能が奉納される。
松原の中、魅惑的な遊歩道。木漏れ日の中をずっと歩いていたいと思う。
地元の人たちが中心となって、松の植林活動や松原の保全活動も行われている。
レンタサイクルで散策してみた。三保半島は、釣り、海水浴、カヌーなどマリンレジャーを楽しんでいる人が多い。
「三保の灯台」として親しまれる清水灯台が近くにある。明治時代からの、日本で最初の鉄筋コンクリート造りの灯台。一番上に天女の風見鶏。
展示や映像で三保松原の魅力を伝える情報ステーション「みほナビ」。

Page Top ↑