弥生時代の理想郷に潜入した。
登呂遺跡
オランダから来た青年を登呂遺跡に連れてきたことがある。登呂遺跡なんて知らないだろうと思っていたら、「知っています」といわれて驚いた。オランダの大学で学んだのだという。今はインターネットの時代だから、英語で「Toro Ruins」(登呂遺跡)と検索すると英語版ウィキペディアをはじめとする様々なウェブサイトに登呂遺跡の情報があふれている。1800年前の日本人がいったいどんな生活をしていたのか、世界中の人々が興味をもっているということなのだろう。
広い敷地に再現された弥生時代の集落は、特別な仕掛けもなく至ってシンプルなものだが、それがかえって訪れる者をすっかりその気にさせてくれる。「その気」とはもちろん、タイムスリップしてこの理想郷の住人になることだ。