大御所四百年祭記念 家康公を学ぶ

大御所・家康公史跡めぐり

上魚(かみんたな)町と金座 〔日本銀行静岡支店のある場所〕

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日本銀行静岡支店 葵区金座町26-1、JR静岡駅から徒歩約15分

金座町〔日本銀行静岡支店〕この町の南側に金座が造られ、後藤庄三郎光次の宅地が置かれた。後藤屋敷の宅地面積は、2,932坪あり、御成御門を入ると屋敷の間口は13間。屋敷内には駿河湾からも見えた松の巨木があり、見事な庭が広がっていたという。駿河小判座は後藤屋敷の中に慶長12年〔1607〕に開設され、慶長駿河小判や慶長一分金が鋳造されていた。ところが駿河小判座は、後の慶長17年〔1612〕江戸に移り、江戸の小判座〔後に金座と改称〕に統合された〔日銀静岡支店刊行物より〕。跡地からは、坩堝(るつぼ)その他が発掘されている。
  慶長小判は、江戸座・京座・駿河座の三箇所あり、「光次」の文字の位置が若干異なるという〔同〕。家康公の偉業は、全国で千差万別であった貨幣を統一し、金・銀・銭の三貨の流通を広め、江戸の経済活動を全国一律にしたことである。北側には駿府城を造営した、大工の棟梁〔中井大和守正清〕の宅地があった。
  後藤屋敷跡にあった駿府を代表する松の老木は、昭和20年6月、静岡を襲撃した米軍の大空襲で焼失したという。金座の跡地は、現在は日本銀行静岡支店となっている。

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