大御所四百年祭記念 家康公を学ぶ

大御所・家康公史跡めぐり

宇津の谷のお羽織屋

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宇津の谷のお羽織屋 JR静岡駅から中部国道線バス約30分、宇津ノ谷入口下車徒歩10分(休)木曜日

「もう一つのお羽織屋物語」
宇津ノ谷の家並み静岡市駿河区宇津の谷の石川家〔お羽織屋〕には、家康公がタカ狩りの途中に立ち寄り、記念に贈ったという茶碗が保存されている。宇津谷峠は宇津谷村にある立場茶屋で、ここでは往来の旅人に団子や馬の沓などを作って渡世としていた。そんなある日、家康公が大阪出陣のとき、その店に馬の沓が見えたので、家康公が一足所望した。
 すると家主は沓の片方だけ差し出したため、家康公は変な奴だと思い「もう片方はどうした」と尋ねると、おやじは「ご帰陣の際に片方を差し上げます」と答えた。すると家康公は、「出陣の吉事をよく申した。何なりと望め」というと「殿様の召されているお羽織を頂戴しとうございます」と望んだ。これがお羽織屋の屋号となったが、この『甲子夜話』の記述は豊臣秀吉と混同して伝わったもので間違いであるため、あえてここに紹介し訂正を願いたい。
 家康公との関わりは、当家に豊臣秀吉ゆかりのお羽織を見物に来た記念に「茶碗」を寄贈されたというものであり現在も保存されている。

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